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原日本の精神風土 

原日本の精神風土 久保田展弘　著

久保田展弘　著

発売日：2008.06.30
定価：1,980円
サイズ：四六判
ISBNコード：978-4-7571-4189-6

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この本の内容

日本人にとってカミ・神とは何か。『古事記』『日本書紀』に著された神話世界と日本の風土を重ね合わせ、多神教の精神の源流を探る。

目次

はじめに　日本人にとってのカミ・神

第1章 ムスヒの神とグレート・マザ――日本神話とアジア
1　ムスヒと生成のエネルギー
2　アマテラスとイザナミ
3　熊野の神事・バリ島の祭

第2章 原日本のクニと中国・新羅――北部九州における神と仏の出会い
1　中国史書に記されたクニグニ
2　神体島と古代新羅の人と文化の渡来
3　渡来系氏族の宗教と仏教の融合
4　八幡神と神仏習合

第3章 出雲の霊威とヤマト――巨木文化と神宝
1　天から招来された神宝
2　巨木文化と大神殿を守るもの
3　三五八本の銅剣と神の山
4　出雲にとっての大国主神・少名毘古那神

第4章　旅する天孫族:穀霊・神・天皇
1　天地のはじまりと神の誕生
2　天孫降臨と古代国家の発生
3　穀霊と神:天皇と稲作文化
4　巫女・日神と天照大神:神の行く手

第5章　縄文の森と地母神――東国(とうごく)という精神風土
1　縄文文化と東国――蝦夷の大地と王権
2　地母神殺しと再生――土偶と霊魂の再生
3　火と水と樹木――アイヌの伝承が語るもの
4　修験・円空・宮澤賢治――森に向き合う人々

第6章 熊野――山海のカミと浄土
1　神々の籠る山海
2　捨身と救済
3　末法の世と神仏による救い
4　参詣道と三山の宗教的意味

第7章　王朝と歌を生む山水――水と山の聖性と呪力
1　万葉のことばと吉野
2　水神と日本文化
3　黄金浄土への憧れ
4　大和の神山と王権

第8章　山と神と霊魂信仰――神仏習合を促すもの
1　日の神と神仏の融合
2　霊魂祭祀と樹木崇拝
3　神の悩みと神宮寺
4　霊魂と山と日本人

アジアの海と日本　あとがきにかえて

著者紹介

久保田　展弘(くぼた　のぶひろ)
アジア宗教・文化研究所代表。
著書に『神の名は神』(小学館)、『日本多神教の風土』(PHP新書)、『狂と遊に生きる』(中央公論新社)、『さまよう死生観　宗教の力』(文春新書)、『日本の聖地』(講談社学術文庫)、『役行者と修験道』(ウェッジ選書)などがある。