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ネットワーク・パワー 情報時代の国際政治

ネットワーク・パワー 土屋大洋 著

土屋大洋 著

発売日:2007.01.26
定価:2,420円
サイズ:四六判
ISBNコード:978-4-7571-0202-6

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この本の内容

大英帝国・米国の覇権、インドや中国の台頭を「ネットワーク・パワー」の視点から再解釈・分析する。そして情報社会論の視点を取り入れつつ、今後の日本が採るべきグランド・ストラテジーを考える。

目次

序章 インターネットの変化と国際政治
体験できない国際政治
インターネット・ガバナンスの変化
ネットに口出しする政府
ネットワーク・パワー

第一章 グランド・ストラテジーとしての情報通信政策
インターネット政策の始まり
国家と情報通信ネットワーク
情報通信政策の転換
e-Japanの成功
リデル ハートのグランド ストラテジー
技術と国際政治
「ポスト・ポスト冷戦」の時代
覇権体制の延長
国際政治における覇権
大海を越えるパワー
物流と情報通信ネットワーク
覇権と情報通信ネットワーク

第二章 英国のネットワーク・パワー
英国の保守と革新
英国の造船業
自由貿易とカルテル
英国海軍と通商権益
英国の郵便事業
海底ケーブルと無線通信の発展
通信の地政学

第三章 米国のネットワーク・パワー
米国海運の興隆と衰退
第二次世界大戦前の航空産業
第二次世界大戦後の航空産業
米国のエアライン
シカゴ=バミューダ・レジーム
航空産業の規制緩和
航空と軍事力
インターネットにおける米国のプレゼンス
情報通信ネットワークの効用

第四章 日本のネットワーク・パワー
海と日本
海洋国家日本の構想
文明の海洋史観
大陸国家になろうとした日本
挑戦者日本?
日本のトランスオセアニック・ネットワーク
日本の情報通信政策の枠組みと五五年体制
政策テンプレートとしてのAT&T分割
五五年体制の崩壊
インターネットの登場
NTT問題の再燃
IT戦略の構築
転換する政策

第五章 国際関係のネットワーク化
イマージング・パワー
大陸国家インド
海洋国家化する中国
中国のインターネット
次のインターネット?
価値観の戦い
覇権の変質
情報社会の到来
情報通信政策のねらい
相対的な覇権
世界秩序のネットワーク化
ハブ型の覇権
プラットフォームとしての国家

第六章 日本のグランド・ストラテジー
覇権国になり損ねた国々
挑戦国にならない
技術と政策の優位を維持する
ネットワーク・パワーを向上させる
ネットワーク的国際秩序

参考文献
あとがき

著者紹介

土屋 大洋(つちや もとひろ)
慶応義塾大学総合政策学部助教授。
1999年、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。専門は国際関係論、情報社会論。
主著に、『情報とグローバル・ガバナンス』(慶應義塾大学出版会、2001)『ネット・ポリティックス』(岩波書店、2003年、テレコム社会科学賞受賞)。当社では、『ネットワーク時代の合意形成』(木村忠正先生と共著)、『デジタル・ツナガリ』(原田泉先生と共著)など。