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情報と戦争 

情報と戦争 江畑謙介 著

江畑謙介 著

発売日:2006.03.27
定価:2,640円
サイズ:四六判
ISBNコード:4-7571-0179-1

品切れ

この本の内容

情報を制する者が戦いを制す。当代随一の軍事評論家が現代軍備における情報の本質を検証。90年代以降の情報技術革新の驚異。

目次

はじめに

第一章 情報と「軍事における革命」
「戦争の霧」/センサーとコンピュータ技術の進歩/MTR:軍事の技術的革命
RMA:軍事における革命/ネットワーク中心の戦い/CAOCによるリアルタイム戦闘指揮
三八分間で爆撃されたバグダッドのレストラン/最近まで不可能だった統合作戦
ネットワークが可能にした統合作戦/ネットワークがもたらした新たな機能
人間の特性が最大の障害/コンテナ輸送の実用化と問題/RML:兵站補給における革命
トータル・アセット・ヴィジビリティ/RFIDタグの実用化と問題

第二章 情報の秘匿と活用による戦略の変化
情報を取られないためのステルス技術/航空機に使われているステルス技術
リニアな戦いからパラレル戦へ/外部情報の活用で実現した精密誘導兵器
外部の情報に依存しない誘導方式/ターコムとディスマック
データリンクによる情報のフィードバック/三六万倍の効率改善/「衝撃と畏怖」作戦
影を潜めた「衝撃と畏怖」/「効果を基本とする作戦」
一世代の差が勝敗を分けた暗視装置/夜間作戦を基本とする先進国の軍隊
もはや通用しない守る側の「地の利」/史上初の歩兵のシステム化
ランド・ウオーリアー計画/オブジェクティブ・ウオーリアー計画
各国陸軍の歩兵デジタル・ネットワーク化計画/空軍のネットワーク化
「協同交戦能力」/弾道ミサイル防衛ネットワーク
ネットワークが生み出した新しい戦闘システム/ネットワーク化が生み出した新たな戦場衛星破壊の手段と問題/ニア・スペースの利用

第三章 サイバースペースの戦い
電磁波の利用とその妨害/電子・信号情報収集/湾岸戦争とは一変したユーゴ空爆の手法使われなかった電磁パルス兵器/イラク戦争とエリジブル・レシーバー演習
ネットワーク攻撃の法的、倫理的問題/米軍のコンピュータ・ネットワーク・アタック計画
インフォメーション・ウォーフェアー/いまだに有効な宣伝ビラ/イラク戦争の心理作戦最もスマートなIW/CNN効果/インターネットが内包する危険

第四章 テロとの戦い
テロの本質的変化/社会インフラを狙うテロ攻撃/ネットワークがもたらしたテロ組織の構造変化
インターネットが拓く新たな手法/映像情報によるテロ行為/インフォメーション・ウォーフェアーの種類
本当に怖いのはそれと気づかない攻撃/一人でも仕掛けられるサイバー戦/中国の「超限戦」構想

第五章 総合安全保障の時代へ
冷戦の終結がもたらした価値観と世界観の変化/オペレーション・アニー
「ハーツ・アンド・マインズ」を勝ち得る/ラジオ、テレビ放送の効力
国家・社会復興活動における情報交換/曖昧化する境界/テロ組織と犯罪組織の一体化
情報と最新技術の普遍化/情報公開と秘密保持

おわりに
参考文献
索引

著者紹介

江畑 謙介(えばた けんすけ)
軍事評論家/拓殖大学海外事情研究所客員教授
1949年、千葉県銚子市生まれ。上智大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。1983~2001年、英『ジェーンズ・ディフェンス・ウイークリー』通信員。1999年より防衛庁防衛調達適正化会議(現防衛調達審議会)議員。1999年より「日本紛争予防センター」運営員。2000年より内閣官房高度情報通信社会推進本部「情報セキュリティ専門調査会」委員。2001年より経済産業省産業構造審議会安全保障貿易管理小委員会委員。2005年3月より拓殖大学海外事情研究所客員教授。2005年4月より外務省「対外情報機能強化に関する懇談会」メンバー。