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宗教を生みだす本能 進化論からみたヒトと信仰

宗教を生みだす本能 ニコラス・ウェイド 著

ニコラス・ウェイド 著

依田卓巳 訳

発売日:2011.04.22
定価:3,080円
サイズ:四六判
ISBNコード:978-4-7571-4258-9

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この本の内容

宗教は人類生存のために進化した? 原始社会において宗教はなぜ不可欠だったのか、信仰の本能はいかにして人間の本性に組み込まれたのか――生物学、社会科学、宗教史を架橋する壮大な物語。

目次

第1章 宗教の本質
 宗教の本質
 信仰の社会的性質と個人的性質
 宗教の定義
 宗教の文化的発展

第2章 道徳的本能
 道徳的直観と路面電車の問題
 道徳的感情の起源
 人間の道徳性

第3章 宗教行動の進化
 宗教の普遍的な特徴
 宗教行動と遺伝学
 男性支配から平等主義へ
 宗教と超自然
 負担とシグナル
 宗教は適応か、進化の副産物か
 宗教行動と集団選択
 宗教行動の起源

第4章 音楽、舞踏、トランス
 音楽、言語、信仰
 神との交信

第5章 太古の宗教
 クン・サン族のヒーリング・ダンス
 アンダマン諸島民の舞踏
 オーストラリア・アボリジニの宗教
 文化人類学者と宗教の起源

第6章 宗教の変容
 オアハカ盆地における宗教の変容
 旧世界における原始宗教の消滅
 恍惚の宗教と境界の闘争
 超自然的存在の解釈

第7章 宗教の樹
 ユダヤ教の起源
 キリスト教の誕生
 キリスト教の形成
 イスラム教の起源
 イスラムに関する別の仮説
 宗教と境界

第8章 道徳、信頼、取引
 初期社会における宗教と取引
 宗教と信頼
 宗教と経済
 宗教なき道徳

第9章 宗教の生態学
 出生率のコントロール
 宗教による人口調整
 宗教が失敗するとき
 天然資源の管理
 戦闘のサイクル

第10章 宗教と戦闘
 戦闘のための宗教
 飽くことなき戦争マシン
 戦闘の訓練
 宗教と戦闘の原因

第11章 宗教と国家
 ピューリタンの創設
 宗教市場
 アメリカ市民宗教
 世俗化と聖典
 文明間の分裂と宗教

第12章 宗教の未来

訳者あとがき

著者紹介

【著者】ニコラス・ウェイド(Nicholas Wade)
イギリス生まれの科学ジャーナリスト。ケンブリッジ大学キングスカレッジ卒業。
二大科学誌『ネイチャー』『サイエンス』の科学記者を経て、『ニューヨークタイムズ』紙の編集委員となり、現在は同紙の人気科学欄『サイエンスタイムズ』に寄稿している。
著書に、『5万年前――このとき人類の壮大な旅が始まった』(イーストプレス)、『背信の科学者たち』(共著、講談社ブルーバックス)、『医療革命――ゲノム解読は何をもたらすのか』(岩波書店)、『心や意識は脳のどこにあるのか 』(翔泳社)などがある。

【訳者】依田卓巳(よだ・たくみ)
翻訳家。
翻訳書に『1分間セルフ・リーダーシップ』『ザ・コピーライティング』(いずれも、ダイヤモンド社)、『火の賜物』『ワークモティベーション』(いずれも、NTT出版)、『響き合うリーダーシップ』(海と月社)などがある。
また、加賀山卓朗名義で『最高のリーダー、マネジャーが考えているたったひとつのこと』(日本経済新聞社)、『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』(早川書房)などの翻訳もある。