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失われた国家の富 タックス・ヘイブンの経済学

失われた国家の富 ガブリエル・ズックマン 著

ガブリエル・ズックマン 著

林昌宏 訳

渡辺智之 解説

発売日:2015.02.24
定価:1,760円
サイズ:四六判
ISBNコード:978-4-7571-2343-4

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この本の内容

タックス・ヘイブンと戦う方法について最良の書を著した。必読書である――トマ・ピケティ

グローバル資本主義の暗部「タックス・ヘイブン」。近年、先進国の協調による包囲網が敷かれているとはいえ、巨額な資金が税金逃れを目的に依然として流れ込んでいる。まだ20代の若手経済学者によって書かれた本書は、タックス・ヘイブンの実体を経済学的手法により、客観的に計測、現在の対策を検証し、そして未来のグローバルな課税対策を提案する。

書評掲載情報

日本経済新聞 朝刊 (2016年07月10日付)
しんぶん赤旗 (2016年06月05日付)
週刊東洋経済(2015年6月27日号)
信濃毎日新聞(2015年4月19日付)
週刊エコノミスト(2015年4月21日号)
Voice(2015年5月号)
日本経済新聞(2015年4月5日付)
公明新聞(2015年3月16日付)

目次

イントロダクション
 タックス・ヘイブンに対して行動を起こそう

第1章 オフショア金融の時代
 タックス・ヘイブンの誕生
 タックス・ヘイブンとしてのスイスの黄金時代
 ヴァージン諸島、スイス、ルクセンブルグという魔の三角地帯

第2章 国家の失われた富
 世帯の金融資産の8%
 ルクセンブルグという奈落の底
 千三百億ユーロの税収の喪失
 フランスの場合

第3章 避けるべきミス
 自動的情報交換システムの誕生
 カユザック予算相の脱税事件からの教訓
 外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)に期待できること
 EU貯蓄課税指令の大失敗

第4章 何をなすべきか。新たなアプローチ
 金融制裁、貿易制裁
 正当化できて現実的な制裁
 制裁関税率計画を作成する
 ルクセンブルグ:これからまだ伸びるのか
 世界的な金融資産台帳の実現に向けて
 資本に対する課税
 多国籍企業の会計操作
 21世紀社会の租税

解説
 タックス・ヘイブン入門
 本書の位置付け
 日本人にとってのタックス・ヘイブン

著者紹介

【著者】ガブリエル・ズックマン: 1986年パリ生まれ。LSE准教授。トマ・ピケティの教え子。

【訳者】林昌宏(はやし・まさひろ):1965年生まれ。翻訳家。
訳書にジャック・アタリ『21世紀の歴史』(作品社)などがある。

【解説者】渡辺智之(わたなべ・さとし):1957年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科教授。
共著書に『2050 老人大国の現実』(東洋経済新報社)などがある。