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名もない顔もない司法 日本の裁判は変わるのか

名もない顔もない司法 ダニエル・H・フット 著

ダニエル・H・フット 著

溜箭将之 訳

発売日:2007.11.12
定価:1,980円
サイズ:四六判
ISBNコード:978-4-7571-4169-8

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この本の内容

司法制度改革により裁判は本当に変わるのか? 改革の裏まで知り尽くしたアメリカ人東大教授による、待望の第二弾! 司法制度改革を考えるうえで必読の一冊。

目次

はじめに

序 章 椅子と靴、そして正義の女神
1 椅子と個性――統一性を重視する日本の裁判所
2 靴と市民生活への参加――孤高の裁判官
3 正義の女神と市民の信頼
4 裁判の公開とメディアの報道――法廷にカメラを?

第1章 現在の裁判制度ができるまで
1 戦前の司法制度
2 戦後の司法改革

第2章 裁判官をどう選ぶか
1 政治的影響
2 合衆国における裁判官の選任
3 日本における裁判官の選任
4 法曹一元
5 最高裁判官の年齢と在任期間
6 裁判官選任からみえる裁判哲学

第3章 キャリアシステムと裁判官の孤立
1 一九六〇年代の「青法協」騒動
2 統計でみたキャリアシステムの影響力
3 日本の「司法の独立」をめぐる論争
4 キャリアシステムと日本の司法

第4章 裁判官による政治活動の制限
1 問題の政治活動
2 最高裁判所の判決を読む――日本とワシントン州
3 懲戒手続きと市民の目

第5章 近年の日本における司法改革
1 最高裁判所の改革
2 下級裁判所の改革
3 弁護士任官制度
4 判事補の実務経験
5 下級裁判所裁判官指名諮問委員会
6 真の改革か、見かけた押しに過ぎないか?

第6章 裁判員制度――身近な裁判の実現?
1 合衆国の陪審制度
2 裁判員制度は必要なのか
3 裁判員制度のゆくえ
4 「名もない顔もない司法」からの脱却?

おわりに

著者紹介

【著者】
ダニエル・H・フット
東京大学大学院法学政治学研究科教授。
著書に、『裁判と社会―司法の「常識」再考』(NTT出版)がある。

【訳者】
溜箭 将之(たまるや まさゆき)
立教大学法学部専任講師。専門は英米法、裁判制度。
著書に『アメリカにおける事実裁判所の研究』(東京大学出版会)がある。