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「名君」の蹉跌 藩政改革の政治経済学

「名君」の蹉跌 マーク・ラビナ 著

マーク・ラビナ 著

浜野潔 訳

発売日:2004.02.20
定価:3,850円
サイズ:A5判
ISBNコード:4-7571-4065-7

品切れ

この本の内容

近世市場経済の成熟期、社会システムが整うのと足並みを揃えるように多くの藩で財政が傾いた。その建て直しと藩政改革を目指した「名君」たちはいかに藩経営に取り組んだのか。

目次

日本語版への序文
謝辞
序章

第一章 国家と領主制――近世日本のイデオロギーと政治行動
徳川国家に関する評価
国・国家・国民
政治用語とその翻訳
政治用語と主権

第二章 国家の神経――大名支配の政治経済学
財源
消費需要
プロセスとしての政治

第三章 利益と正当性――米沢藩の政治経済学
近世前期米沢藩の租税と専売制
財政破綻と藩の内紛
上杉鷹山の仁政
モラルエコノミーの再建
財政改革と利潤の適法化
武士の労働
企業化と労働者
成功と失敗

第四章 土地と労働――弘前藩の政治経済学
弘前藩における初期の土地開発
弘前藩の商業政策
原点への復帰
横領と実用主義
破壊の政治
幕末の弘前

第五章 市場と重商主義――徳島藩の政治経済学
徳川初期の徳島財政政策
商業化と民衆の抵抗
商業改革と藍玉の輸出
反逆の気高さの反逆
株仲間の台頭
徳島藩における天保の危機
徳島藩の千年王国説

結論

著者紹介

マーク・ラビナ
1961年生まれ。エモリー大学准教授。コロンビア大学卒業。スタンフォード大学で博士号を取得。専攻は日本史、特に18-19世紀の政治史を中心に研究している。