DISTANCE.zine 03 文理のエコロジー
文系/理系という「呪い」を超えて
DISTANCE.media編集部 編
- 発売日
- 2026.05.30
- 定価
- 2,200円
- 判型仕様・ページ数
- A5判並製・120ページ
- ISBNコード
- 978-4-7571-4368-5
内容
Overview
ウェブメディア「DISTANCE.media」から、ZINE 第3弾 刊行。
03のテーマは「文理のエコロジ ―文系/理系という「呪い」を超えて」。アダム・タカハシ×伊藤亜紗×山本貴光による鼎談、村上陽一郎、隠岐さや香といった科学哲学の新旧の第一人者へのインタビュー、さらに、塚原東吾、石田英敬、佐藤一郎などによる論考を収録しました。
「文理のエコロジー」というタイトルは、対立しがちな文系と理系を、相互に関係しあう“エコシステム(生態系)”として捉えなおす、という意図のもとつけました。私たちはいま、文系/理系という対立そのものが揺らいでいる現実を生きています。たとえばAIをめぐる問題は、技術的理解と倫理・社会的判断を同時に要請しますし、気候変動もまた、科学と政治・経済を切り分けて考えることができません。技術と社会、データと解釈が不可分に絡み合う状況において、分けてからつなぐという発想自体が、すでに遅れつつあるのかもしれません。
他方で、文系/理系の対立は、「文系だから...」「理系だから...」といった風に、あいかわらず日常の端々で対立や分断を再生産する働きを生み出しています。そこでzineにするにあたって、という「文系/理系という『呪い』を超えて」という副題を加えました。ここでいう「呪い」とは、制度や歴史、慣習のなかで形成され、知らぬ間に内面化されていく見えない制約のことです。本来は近代化の過程において生まれた教育制度上の便宜的な区分であったはずのものが、思考の前提として私たちのマインドセットを規定しています。
本特集では、文理を単に融合するのでも、超えるのでもなく、その前提自体を問い直しながら、知を関係として編み直す試みを収録しました。願わくば、「呪い」を解くためのヒントになればと考えております。
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DISTANCE.mediaとは?
DISTANCE.mediaは、人/自然/テクノロジーのあいだの新たな距離とコミュニケーションを考えるメディアです。
「遠くを見るメディア」というコンセプトのもと、タイムラインを流れる情報に、たえまなく注意を奪われる今をすこし離れ、遠くを見晴らす、新しい場となることをめざします。
目次
Index
From the Editor
新しい文理のデザイン
アダム・タカハシ×伊藤亜紗×山本貴光
「文理」の過去・現在・未来
村上陽一郎 聞き手:アダム・タカハシ
「文理融合」の現実と理想
隠岐さや香
「文理融合」はカッコいいから始まる
―C・P・スノー、剣山、軍事科学の三題噺
塚原東吾
進化する知の宇宙
―「文理融合」を超えて
石田英敬
「評価」によって歪められる理系と文系
― KPI至上主義とゲーム化する研究
佐藤一郎
From Newsletters
(編集部/山本貴光/田中みゆき/ドミニク・チェン)