はじめてのリビングラボ

「共創」を生みだす場のつくりかた

木村篤信/安岡美佳 著
上坊菜々子 装丁

発売日
2025.4.20
定価
3,080円
サイズ等
A5判 224ページ (並製)
ISBNコード
978-4-7571-2392-2

内容

Overview

ビジネスや行政の現場で注目を浴びる「リビングラボ」。
本邦初の入門書がついに刊行!

組織やセクターを超えた協働が求められる課題に市民、公共機関、企業、大学は、いかにして向き合うのか?

さまざまな価値観・利害関係が対立する社会のなかでみんなで答えを探し実装する、希望のデザインアプローチ。

【 リビングラボ(Living Labs)とは? 】
リビングラボとは、暮らし(Living)と実験室(Labs)を組み合わせた言葉で、市民や企業、公共機関、大学などが協働して社会課題の解決や新しい価値を生み出すための仕組みです。

リビングラボでは、日々の生活や仕事の現場(リビング)を研究開発の場(ラボ)に見立て、多様な主体が協働して、データを分析したり、アイデアを創出したりします。従来の企業による商品テストとは異なり、当事者が必要としているモノや、未来の社会に必要とされるコトを一から検討し、アイデアを「みんな」で試行錯誤しながら具体的なプロダクトやサービスに育てあげていきます。

リビングラボの活動は、欧米を中心に世界中で取り組まれています。近年日本でも注目されており、市民、企業、公共機関、大学が運営主体となったリビングラボが誕生しています。

目次

Index

第1部 ようこそリビングラボへ
 第1章 リビングラボってどんなところ?
 第2章 リビングラボでなにができるのか?
 第3章 リビングラボはなぜいま注目されているのか?

第2部 リビングラボを学ぶ
 第4章 リビングラボのプロセス
 第5章 リビングラボの手法
 第6章 リビングラボの歴史的背景

第3部 リビングラボを見学する
 CASE 1 コペンハーゲンストリートラボ
 CASE 2 エグモント・ホイスコーレ
 CASE 3 EU 2020 REACH プロジェクト
 CASE 4 ノルウェー EVネットワーク
 CASE 5 デモクラシー・ガレージ
 CASE 6 みんなの使いやすさラボ
 CASE 7 おやまちリビングラボ
 CASE 8 大牟田リビングラボ
 CASE 9 On LAB
 CASE 10 鎌倉リビングラボ

著者

Author

木村篤信(きむら・あつのぶ)
地域創生Co デザイン研究所(NTT グループ)ポリフォニックパートナー。一般社団法人 日本リビングラボネットワーク代表理事。大阪大学、奈良先端科学技術大学院大学を修了後、NTT 研究所に入社。HCI、CSCW、UXデザイン、デザイン思考の研究を経て、ソーシャルデザイン研究PJを立ち上げる。国内外での共同研究や多数のリビングラボ実践を踏まえ、現在は、日本各地の市民協働PJ、企業のオープンイノベーションPJ、行政のウェルビーイング政策デザインに関わる。博士(工学)。主な書籍に、『2030年の情報通信技術生活者の未来像』(共著、NTT出版)。

安岡美佳(やすおか・みか)
ロスキレ大学准教授。北欧研究所代表。京都大学大学院情報学研究科修士課程修了、東京大学工学系先端学際工学専攻を経て、2009年にコペンハーゲンIT 大学で博士号取得。コペンハーゲンIT 大学助教授、デンマーク工科大学リサーチアソシエイツ等を経て現職。2005年から北欧と日本の2拠点で研究活動を実施。専門はユーザー中心設計、デザインイノベーションの共創手法(参加型デザイン、リビングラボ等)、AI・ロボットを含めたIT の社会実装など。2000年代からデジタルシティの研究に関わる。主な書籍に、『北欧のスマートシティ』(学芸出版社)など。