ナッジで、人を動かす
行動経済学の時代に政策はどうあるべきか
キャス・サンスティーン著
坂井豊貴 解説
田総恵子 訳
山之口正和(OKIKATA) 装丁
- 発売日
- 2020.09.25
- 定価
- 3,080円
- サイズ等
- 四六判 352ページ (並製)
- ISBNコード
- 978-4-7571-2367-0
内容
Overview

カーネギー『人を動かす』 ,チャルディー二『影響の心理学』を行動経済学の観点からアップデートする意欲的一冊。
近年 ,米英など先進国で ,「ナッジ・ユニット」とか「行動洞察チーム」と呼ばれる部署が政府内に生まれている。世界中の官僚たちが ,行動科学・行動経済学を用いて ,環境保護 ,雇用促進 ,経済成長 ,貧困の削減 ,安全保障の強化に向けた対策を考えている。本書は ,ノーベル経済学賞受賞のリチャード・セーラーとともに ,ナッジを提唱したキャス・サンスティーンが ,「ナッジ」 ,選択アーキテクチャーに関わる倫理的な問題――政府による見えない ,巧妙な強制・干渉ではないのかという批判――にたいして ,真正面から論じている。倫理的な国家における福利 ,自律 ,尊厳 ,自治 ,誘動 ,制約 ,責任の問題を取り上げ ,そうした観点から「ナッジ」は正当化できるかについて ,人々の態度を調査した豊富なデータを基に検証する。