シンギュラリティ
人工知能から超知能へ
マレー・シャナハン 著
ドミニク・チェン 監訳
松田行正+杉本聖士 装丁
- 発売日
- 2016.01.29
- 定価
- 2,640円
- サイズ等
- 四六判 288ページ (並製)
- ISBNコード
- 978-4-7571-0362-7
内容
Overview

松尾豊氏(東京大学准教授)推薦
人間の脳の活動すべてを、コンピュータで模擬できるとしたら?
そしてシミュレートされた脳を物理的な身体とつなぐことができたなら?
人工知能の発展の先に浮かび上がる問題の描き方は見事である。
そして、本書が最後に投げかけるのは壮大な問いである。
人工知能は人類にとっての希望なのか?
イギリスの人工知能(AI)研究の第一人者によるAI入門書。
本書では、「全脳エミュレーション」などの最先端のAI研究を手際よく解説し、さらにAIの政治・経済的インパクト、AIと意識の問題、そしてシンギュラリティ問題までを、さまざまな思考実験を通して考察する。
はたしてシンギュラリティはやって来るのだろうか?
※シンギュラリティ:人工知能が人間の知能を超える「特異点」のこと。
目次
Index
まえがき
序章
第1章 人工知能への複数の道
1・1 汎用人工知能
1・2 常識と創造性
1・3 人工知能の可能性の空間
第2章 全脳エミュレーション
2・1 脳をコピーする
2・2 全脳エミュレーションの三段階
2・3 脳のマッピング技術
2・4 神経シミュレーション技術
2・5 脳スケールでの計算
2・6 ロボット工学――身体化の技術
2・7 バーチャルな身体化
2・8 エミュレーションと拡張
第3章 AIの設計
3・1 知能の暗示
3・2 世界を知ろうとする
3・3 機械学習
3・4 ビッグデータによる人工知能
3・5 最適化と不確実性
3・6 普遍人工知能
3・7 人間レベルの知能と人間に似た知能
第4章 超知能
4・1 超知能へ
4・2 脳ベースの超知能
4・3 最適化と創造性
4・4 超知能の設計
4・5 ユーザーイリュージョンか、擬人化か?
第5章 AIと意識
5・1 脳ベースのAIに意識は芽生えるか?
5・2 脳ベースのAIの生
5・3 人工超知能の意識
5・4 超知能の自己認識
5・5 超知能の感情と共感
第6章 AIが及ぼすインパクト
6・1 人間レベルのAIの政治経済効果
6・2 超知能はいつ生まれるのか?
6・3 労働、余暇、豊かさ
6・4 テクノロジー依存
6・5 意図せぬ結果
第7章 天国か地獄か
7・1 人工的な人格
7・2 人間性の向こう側へ
7・3 精神のアップロード
7・4 実存の危機
7・5 安全な超知能
7・6 超知能の道徳性
7・7 宇宙論的展望
原註
用語集
関連文献
訳者あとがき
索引
書評情報
週刊朝日 2016年4月22日増大号 (2016年04月12日付)ブッククラブ回NEWSLETTER 2016年春号 (2016年02月01日付)