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障害者の舞台芸術鑑賞サービス入門 人と社会をデザインでつなぐ

障害者の舞台芸術鑑賞サービス入門 南部充央 著

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南部充央 著

発売日:2019.09.13
定価:2,640円
サイズ:A5判
ISBNコード:978-4-7571-6083-5

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この本の内容

アートマネージメントの新たなスキル

ライブ、ダンス、演劇、ミュージカル……
舞台芸術を誰もが楽しむことができるように、
文化施設や舞台をつくる人々に何ができるのだろう。

人々とアートの間の「障害」をなくし、つなぐ、新しい「サービス」の実際がわかる初めてのハンドブック。
2016年「障害者差別解消法」の施行により、文化施設全般に障害のある人への合理的配慮の提供が義務付けられたが、多くの施設では対応がすすんでいない。2020年のオリンピック・パラリンピック開催により、現場の問題意識は高まっているものの具体的な規定や指針の不在が課題となっている。舞台鑑賞のユニバーサルデザインに先駆的に取り組んできた著者が、基本的な考え方から障害ごとのスタッフの対応の詳細までをまとめ、 「何をしたらよいのか」「どう始めたらよいか」という現場の問いに応える初めてのハンドブック。多様な人々が生きる社会のデザインに向けて。

目次

はじめに

●障害者舞台芸術鑑賞サービスデザインとは

第1章 音楽・ダンス・芝居をすべての人に―障害者と舞台芸術
 1. 障害のある人たちの舞台芸術鑑賞への課題
 2. 排除か、配慮か
 3. 劇場・ホールに求められる、これからの社会的役割

第2章 調査―実態を調べる
 1. 「障がい者の舞台芸術表現・鑑賞に関する実態調査報告書」から考える
  (1)劇場・文化施設の現状
  (2)障害のある人から見た舞台芸術鑑賞の実態
  (3)調査の先にあるもの

●障害ある人とのそれぞれの向き合い方

第3章 障害種別の基本特性を知る―障害はさまざま
 1. 基本知識
  (1)視覚障害
  (2)聴覚障害
  (3)肢体不自由のある人
  (4)補助犬
  (5)発達障害・知的障害のある人
  (6)内部障害
  (7)その他の障害

第4章 基本技能―特性にそくしたコミュニケーション
 1. 視覚障害のある人を案内する
 2. 聴覚障害のある人とのコミュニケーション
 3. 発達・知的障害のある人とのコミュニケーション

第5章 鑑賞サービスの基礎知識―移動・情報・コミュニケーション
 1. 鑑賞サービスの種類
  (1)「到達するまでの接続・移動」サービス
  (2)「情報」サービス
  (3)「コミュニケーション」サービス

●鑑賞サービス事業を実際につくってみる

第6章 事業企画―いかにはじめるか
 1. つくる、はじまる
  (1)企画書と予算書
 2. 鑑賞者として育成する

第7章 事業制作―準備が8割
 1. 事前準備
  (1)実施体制づくり
  (2)広報・宣伝
  (3)受付体制
  (4)舞台技術調整

第8章 事業運営―舞台当日
 1. 当日体制
  (1)運営スタッフの心構え
  (2)障害種別ごとの対応の基本
  (3)運営準備

第9章 障害者と社会―障害者関連法律の変遷
 1. 障害者と法律
 2. 劇場・ホールに直結する法律

第10章 超高齢化社会へのひろがり―多様な人が生きる社会をデザインする
 1. 高齢者も参加できる社会づくり2. 新しい社会のデザイン

おわりに

著者紹介

南部充央 (なんぶ・みつお)
障害者も参加できる舞台芸術の企画制作、運営に携わる。公益財団法人全国公立文化施設協会コーディネーター。2016年国際障害者交流センターと日本財団パラリンピックサポートセンターによる「障がい者の舞台芸術表現・鑑賞に関する実態調査」のプロジェクトチームに参画、各種舞台のアドバイザー・研修を務める。2019年ピン・チョン演出「生きづらさを抱える人の物語」(東京芸術劇場)制作ディレクター。日本障害者舞台芸術協働機構代表理事。株式会社リアライズ取締役。