ホーム > 書籍出版 > 都市は人類最高の発明である 

都市は人類最高の発明である 

都市は人類最高の発明である エドワード・グレイザー 著

エドワード・グレイザー 著

山形浩生 訳

発売日:2012.09.24
定価:3,630円
サイズ:四六判
ISBNコード:978-4-7571-4279-4

オンラインで購入

この本の内容

無秩序に広がる都市こそが、人類にとって最も必要なものなのだ! 都市が人類の進歩に果たしてきた役割を分析し、その重要性を明快に指摘する新しい都市論。都市を高層化・高密化させて発展させることが人類の進歩の鍵と喝破する。

書評掲載情報

週刊東洋経済 2015年1月31日号 (2015年01月26日付)
日本経済新聞 夕刊 (2014年03月12日付)
日本経済新聞 朝刊 (2012年12月2日付)
PC-Webzine 2012年11月号 (2012年10月25日付)

目次

日本版への序文
はじめに:われら都市生物

第1章 バンガロールの産物は?
1.1 知的入港地:アテナイ
1.2 バグダッドの叡智の館
1.3 長崎で学ぶ
1.4 バンガロール:ブーム都市への歩み
1.5 教育と都市の成功
1.6 シリコンバレーの台頭
1.7 明日の都市

第2章 なぜ都市は衰退するのだろう?
2.1 赤錆地帯の台頭
2.2 自動車以前のデトロイト
2.3 ヘンリー・フォードと工業都市デトロイト
2.4 暴動はなぜ?
2.5 都市の刷新:一九七〇年以降のニューヨーク
2.6 コールマン・ヤングの正義の怒り
2.7 カーリー効果
2.8 壮大な建築物
2.9 赤錆地帯に残る
2.10 縮小して偉大になる

第3章 スラムのよいところ
3.1 リオのファヴェーラ
3.2 社会の梯子を上がる
3.3 リチャード・ライトの都市脱出
3.4 アメリカゲットーの興亡
3.5 インナーシティ
3.6 政策で貧困が拡大

第4章 貧困者住宅の改善方法
4.1 キンシャサの窮状
4.2 病んだ都市の治療
4.3 街路清掃と汚職
4.4 道路を増やすと交通は減る?
4.5 都市を安全に
4.6 健康上の便益

第5章 ロンドンは豪華リゾートか
5.1 規模の経済とグローブ座
5.2 分業とラム・ヴィンダルー
5.3 靴・アンド・ザ・シティ
5.4 結婚市場としてのロンドン
5.5 高賃金の欠点

第6章 高層ビルのすばらしさ
6.1 摩天楼の発明
6.2 A.E. レフコートのそびえたつ野心
6.3 ニューヨークを規制す
6.4 高さが怖い
6.5 保存の害悪
6.6 パリ再考
6.7 ムンバイの失策
6.8 三つの簡単な規則

第7章 なぜスプロールは拡大したか?
7.1 自動車以前のスプロール
7.2 アーサー・レーヴィットと量産住宅
7.3 アメリカを車中心に再建
7.4 ウッドランズにようこそ
7.5 蓼食う虫も:なぜヒューストンに百万人も移住したのか
7.6 なぜサンベルトの住宅は安いのか?
7.7 スプロールの何がいけないの?

第8章 アスファルトこそ最高のエコ
8.1 田園生活の夢
8.2 汚れた足跡:炭素排出の比較
8.3 環境保護主義の予想外の影響
8.4 皇太子と市長:二つのエコビジョン
8.5 最大の戦い:インドと中国のエコ化
8.6 もっと賢い環境保護論を求めて

第9章 都市の成功法
9.1 帝都東京
9.2 マネジメント良好都市:シンガポールとガボロン
9.3 スマートシティ:ボストン、ミネアポリス、ミラノ
9.4 消費者都市:バンクーバー
9.5 成長都市:シカゴとアトランタ
9.6 ドバイは多くを望みすぎ

結論:フラットな世界に高層都市
10.1 都市に競争の公平な機会を
10.2 グローバル化を通じた都市化
10.3 人的資本に手を貸そう
10.4 助けるべきは貧乏な人で、貧乏な場所ではない
10.5 都市貧困という課題
10.6 消費者都市の台頭
10.7 NIMBY 主義の呪い
10.8 スプロール偏重
10.9 エコシティ
10.10 都市の贈り物

謝辞

参考文献

著者紹介

【著者】エドワード・グレイザー
1967年アメリカ生まれ。アメリカの経済学者でハーバード大学教授(経済学)。


【訳者】山形浩生(やまがた・ひろお)
1964年生まれ。評論家・翻訳家。
東京大学都市工学科修士課程およびマサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務するかたわら、科学、文化、経済からコンピュータまで広範な分野での翻訳、執筆活動をおこなう。
著書に『教養としてのコンピュータ』(アスキー新書)、『新教養主義宣言』(河出文庫)、『訳者解説』(バジリコ)などがある。
訳書に『アニマルスピリット』(東洋経済新報社)、『戦争の経済学』(バジリコ)、『自由は進化する』『誘惑される意志』『〈反〉知的独占』(以上、NTT出版)などがある。