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コンテンツビジネス・デジタルシフト 映像の新しい消費形態

コンテンツビジネス・デジタルシフト まつもとあつし 著

まつもとあつし 著

発売日:2012.05.10
定価:2,860円
サイズ:四六判
ISBNコード:978-4-7571-2291-8

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この本の内容

テレビやビデオといった従来型のメディアからインターネットへの「メディアシフト」がもたらす変化を具体的な事例からとらえ、デジタルにおける映像コンテンツビジネスの現状を整理し、未来を探る。

目次

はじめに
メディアとコンテンツを巡る用語の整理

第一章 メディアとアニメビジネスの変化
 第一節 日本のコンテンツ産業における「アニメ」の現状
第一項 ブームから一転縮小する産業規模
第二項 作品数の減少
第三項 海外販売規模の縮小
 第二節 アニメビジネスモデルの成立と課題
第一項 製作委員会方式
第二項 ウィンドウウィングモデル
第三項 グッドウィルモデル
 第三節 変化――危機と機会
第一項 ビデオグラム販売の低下
第二項 「若者のテレビ離れ」とネットメディアの台頭
第三項 バリューチェーンへの影響
 第四節 新しいウィンドウの姿
第一項 ニコニコ動画とYouTube
第二項 プラットフォーム・リーダーシップ
第三項 著作権最適保護水準
第四項 「二次創作」メディア
第五項 ライブエンタテインメントとしての劇場
 第一章小括

第二章 アニメコンテンツの変化
 第一節 デジタル化による影響
第一項 バリューチェーンの変化
第二項 デジタル制作の利点と課題
第三項 デジタル流通の利点と課題
第四項 著作権保護技術を巡る状況
第五項 複製と翻案のもたらす影響
 第二節 メディアの変化による影響
第一項 デジタル放送の功罪
第二項 「尺の制約」からの解放
第三項 共有を前提としたクリエイティブ
第四項 二極化するコンテンツ製作規模
第五項 水平分業と垂直統合
 第三節(補遺1)「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」「魔法少女まどか☆マギカ」のオンライン戦略
第一項 原作の大ヒットを背景とした「俺妹」ネット展開
第二項 オリジナルアニメ「まどか☆マギカ」とネット配信
 第二章小括

第三章 変化への対応
 第一節 ウィンドウウィングモデルを再定義する
第一項 1ウィンドウ=1プラットフォームの崩壊
第二項 収穫逓減から収穫逓増へ
第三項 ゼロに近づく限界費用
第四項 画質・解像度によるウィンドウコントロール
第五項 拡大するグッドウィルモデルの重要性
 第二節 新しい評価指標の方向性
第一項 従来の評価モデルの問題点
第二項 伝播力を指標とするモデルの提案
第三項 メディアによる認知・体験による回収
第四項 短期回収から長期回収可能モデルへ
 第三節 事例分析「イヴの時間」
第一項 認知をいかに獲得するか?
第三項 コンテンツ展開概要
第四項 配信開始前の展開内容
第五項 ヤフー動画での配信開始
第六項 ニコニコ動画での配信開始
第七項 断続的なビデオグラム展開
第八項 劇場版・商品化など
第九項 新規ウィンドウへの適応
 第四節 事例2「ブラック★ロックシューター」
第一項 コンテンツ展開概要
第二項 商品化による回収
第三項 製作委員会の弱点への対応
第四項 アニメビジネスの閉塞を打ち破る
 第五節 (補遺2)違法配信から二次創作、公式配信へ―ニコニコ動画の歩みと今後を聞く
第一項 最大の問題は違法配信だった
第二項 二次創作コンテンツとキャラクタービジネス
第三項 アニメ公式配信の場として
第四項 ニコニコ動画とミュージカル、そして海外展開へ。
 第六節 提言 ――変化の主体は何であるべきか?
第一項 問われるプラットフォーム・リーダーシップ
第二項 法整備は必要条件ではない。
第三項 クリエイター育成は最適解か?
第四項 海外流通の拡大の必要性
 第七節 今後の課題
 第三章小括

結語

おわりに

著者紹介

まつもとあつし
ジャーナリスト、コンテンツ・プロデューサー。
著書に『生き残るメディア 死ぬメディア』(アスキー新書)、『スマート読書入門』(技術評論社)などがある。