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〈反〉知的独占 特許と著作権の経済学

〈反〉知的独占 ミケーレ・ボルドリン/デヴィッド・K・レヴァイン 著

ミケーレ・ボルドリン/デヴィッド・K・レヴァイン 著

山形浩生/守岡桜 訳

発売日:2010.10.22
定価:3,080円
サイズ:A5判
ISBNコード:978-4-7571-2234-5

品切れ

この本の内容

知的財産権は、人類進歩を阻害する! 「すぐれた経済理論化の分析による驚きの結論。通説に振り回されずに筋道だって考えたい人、必読。」猪木武徳氏推薦。

目次

第1章 はじめに

第2章 競争下での創造
・ソフトウェア
・著作権保護作品―─本、ニュース、映画、音楽

第3章 競争下のイノベーション
・特許のない世界
・産業革命と蒸気機関
・農業
・スペインの野菜とイタリアのセーター
・金融市場
・デザイン
・スポーツ
・特許なしの利益
・特許プール

第4章 知的独占の害
・特許のコスト
・進歩を白紙に戻す

第5章 著作権延長問題
・永遠に続く著作権
・音楽の経済学
・デジタルミレニアム著作権法
・表現の自由
・政策ミスから大失策へ──暗号化の義務づけ
・レントシーキングと税

第6章 競争のしくみ
・アイデアの木の果実
・固定費と競争
・分割不可能性
・協働の利点
・先行者優位
・価値が不確かなアイデア
・模倣の社会的価値

第7章 知的独占の擁護論
・私有財産と公共財
・知的独占を支持する経済的議論
・模倣の外部性
・価格のつかないスピルオーバーを定量化する
・秘密と特許
・シュンペーター派のいう良い独占
・アイデア経済
・グローバル経済
・パブリックドメインとコモンズ

第8章 知的独占はイノベーションを増加させるか?
・一八世紀の著作権と音楽
・一九世紀の特許とイノベーション
・二〇世紀の知的財産とイノベーション
・同時発見

第9章 医薬品産業
・世界一やさしい医薬品特許の歴史
・特許なしの化学物質
・特許なしの薬
・今日の医薬品産業
・有益な薬はどこからくるのか
・ではトレードオフはどのくらい大きいのだろうか?
・新薬開発コストを考え直す
・究極のウィルス

第10章 悪しきもの、良きもの、醜きもの
・悪しきもの
・良きもの
・醜悪なるもの

著者紹介

【著者】
ミケーレ・ボルドリン(Michele Boldrin)
ワシントン大学セントルイス校芸術科学部ジョセフ・G・ホイト記念経済学教授。計量経済学会フェロー、ロンドンの経済政策研究センターおよびマドリッドの応用経済学研究財団のリサーチフェローでもある。「エコノメトリカ」共同編集者、「レビュー・オブ・エコノミック・ダイナミクス」編集者、ケンブリッジ大学出版局刊「マクロエコノミック・ダイナミクス」編集顧問も務める。

デヴィッド・K・レヴァイン(David K. Levine)
ワシントン大学セントルイス校芸術科学部ジョン・H・ビッグス記念経済学教授。「エコノメトリカ」「NAJエコノミクス」共同編集者、経済動学学会会長、計量経済学会フェロー、NBERリサーチ・アソシエイトでもある。


【訳者】
山形浩生:評論家・翻訳家。訳書に『CODE』『コモンズ』(ともに翔泳社)など多数。
守岡桜:翻訳家。共訳書に『Free Culture』(翔泳社)、『「意識」を語る』(NTT出版)など。