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三低主義 

三低主義 隈研吾/三浦展 著

隈研吾/三浦展 著

発売日:2010.01.28
定価:1,650円
サイズ:四六判
ISBNコード:978-4-7571-4239-8

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この本の内容

世界の第一線に立つ建築家と消費社会研究の第一人者による対談。「三低」(低価格・低姿勢・低依存)という視点から都市と消費社会の現在を分析し、新しい都市、建築、住宅のありかたと日本社会のあるべき姿を考える。

目次

第1章 三低の都市、建築って?
■進歩の終わりの時代■20世紀と都市の死と生■モール化する世界には耐えられない■男根的建築を超えて■いるだけで楽しい町■コルビュジエの深層心理■都市のファスト風土化■お笑い感覚を取り戻せ■シンドラー自邸の「三低」な魅力■都市に混じりっ気がなくなってきた■「三低」の美学■どこまでが人工的か■アレグザンダーですら……

第2章 移動と建築
■中古マンションをリノベして中古品だけで揃える■隈研吾の原風景■モダンはもっと陰翳に富んでいる■旅行しない建築学生■移動がネガティブな意味に変質している■普通の民家や商店のほうが面白い■「三高」で「三低」な宮脇檀■郊外住宅地の限界■昼の都市から夜の都市へ■持家私有主義と公共住宅■建築が新しい雇用を生むには

第3章 借りる建築、借りる都市
■コーポラティブ賃貸住宅みたいなものがあるといい■古いものを活かす■東京の風土、バナキュラーとは?■私有とか私生活にこもるのではないライフスタイル■50年前は近代的なものがいいと思ったのに、今では全然違う■死ぬための街、弱い人が幸せに暮らせる街■隈研吾の賃貸住宅計画■記憶喪失型まちこわし■郊外化が若者に与えた影響■脱ぎ捨てられる建築■時間をシェアする住み方

著者紹介

■隈研吾(くま・けんご)
建築家・東京大学教授。1954年横浜生まれ。東京大学建築学科大学院修了。コロンビア大学客員研究員などを経て隈研吾建築都市設計事務所設立。世界10数カ国でのプロジェクトが進行中で、現代日本で最も忙しい建築家の一人。また、建築界きっての論客としても知られる。
主な建築作品=水/ガラス、那珂川町馬頭広重美術館、Great (Bamboo) Wall、長崎県美術館、Lotus House、サントリー美術館、朝日放送新社屋、根津美術館など。
著書=『10宅論』(ちくま文庫)、『新建築入門』(ちくま新書)、『建築的欲望の終焉』(新曜社)、「反オブジェクト」(ちくま学芸文庫)、『負ける建築』(岩波書店)、『自然な建築』(岩波新書)、『新・都市論TOKYO』(共著・集英社新書)など。
http://www.kkaa.co.jp/J/main.htm

■三浦展(みうら・あつし)
カルチャースタディーズ研究所主宰。消費社会研究家。1958年新潟県生まれ。一橋大学社会学部卒業。株式会社パルコ『アクロス』編集長、三菱総合研究所を経てカルチャースタディーズ研究所設立。消費社会研究の第一人者で、「第四山の手」「ファスト風土」「下流社会」など時代を読み取るキーワードを次々と提唱している。
著書=『下流社会』(光文社新書)、『ファスト風土化する日本』、『大人のための東京散歩案内』(以上、洋泉社新書)、『「家族」と「幸福」の戦後史』(講談社現代新書)、『マイホームレス・チャイルド』(文春文庫)、『シンプル族の反乱』(ベストセラーズ)、『吉祥寺スタイル』(共著・文藝春秋)、『奇跡の団地・阿佐ヶ谷住宅』(編著・王国社)など。
http://culturestudies.jp