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日本の医療のなにが問題か 

日本の医療のなにが問題か 吉田あつし 著

吉田あつし 著

発売日:2009.03.26
定価:3,740円
サイズ:A5判
ISBNコード:978-4-7571-2228-4

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この本の内容

「医療崩壊」が叫ばれている日本の医療が果たして本当にそうであるかを経済学によって解明する。診療制度、医院間の競争、医師の養成、健康保険等の医療システムについて、著者独自のデータに基づき理論的、実証的に分析する。

目次

【目次】
第1章 日本の医療システム:医療における価格と競争
1 日本の医療システムをどう捉えるか
2 公的医療保険はなぜ必要か

第2章 過剰診療はなぜ起こるか:医師にとっての診療報酬
1 医師は価格に対応してどう行動するか
2 診療報酬の支払方法が変わるとき
3 患者負担が変わるとき

第3章 なぜ入院期間は長いのか:患者にとっての医療の価格
1 医療保険と患者のモラルハザード
2 医療サービスの需要と価格
3 高齢患者のモラルハザード

第4章 競争は医療をよくするか:医療の過疎と過密
1 医療サービスの供給者:営利か非営利か
2 医療計画と独占禁止法
3 医院はなぜ偏って立地するのか?:診療所の参入と退出

第5章 医者は儲かるのか:医師の収入とキャリア
1 医師の収入と医師養成のコスト
2 医師の就職、転職とキャリア形成
3 「医師不足」の謎

第6章 保険料はどのように決まっているのか:日本の健康保険の問題点
1 公的医療保険の概観
2 健康保険財政のしくみ
3 企業活動と健康保険組合
4 市町村国民健康保険モラルハザード

第7章 誰が医療費を負担するのか:医療保険制度の評価と将来
1 マクロでみた医療費:医療費増は避けるべきことか
2 あるべき保険制度:保険制度改革の方向

著者紹介

吉田あつし(よしだ・あつし)
1958年生まれ。京都大学経済学部卒業。大阪大学博士(経済学)。大阪府立大学助教授、教授を経て、2001年より筑波大学教授・システム情報工学研究科。専門は医療や教育などの計量経済分析。国内外の学術誌に論文を多数掲載。著書に『高齢社会を生きる』(共著、東信堂、2007年)『患者様とお医者様』(共著、日本評論社、2008年)