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音楽という営み 

音楽という営み 一柳慧 著

一柳慧 著

発売日:1998.04.13
定価:2,420円
サイズ:四六判
ISBNコード:4-87188-564-X

品切れ

この本の内容

20世紀後半の半世紀の音楽の変遷、「現代の音楽」が抱える問題、現代から将来に向けての音楽の可能性について、日本を代表する作曲家がわかりやすくその考えを提示する。

目次

1.音楽と現代
音楽における聴覚の復権
伝統音楽の今日的再生
逆転の発想
2.同時代の作曲家たち
武満徹
尹伊桑
ジョン・ケージ
デヴィッド・テュードア
ヤニス・クセナキス
スティーヴ・ライヒ
秋山邦晴
3.作曲という営み
「ピアノ音楽第6番」
「道―The Way―」
「交響曲第4番―甦る記憶の彼方へ―」
尺八とオンド・マルトノのための「添・隨・放・逆」
独奏マリンバのための「源流」
「闇を熔かして訪れる影」
“Music for Art Kites”「芸術凧のための音楽」
「弦楽四重奏曲第3番――インナーランドスケイプ」
「交響曲第5番――熟成する時間」
国立劇場委嘱作品―正倉院復元楽器による―「水の聲」「水の相対」
混声合唱のための「詩の中の風景」
「プラティヤハラ・イヴェント」
「イン・メモリー・オヴ・ジョン・ケージ」―ピアノのための―
独奏ティンパニーのための「リズム・グラデーション」
「ピアノ協奏曲第3番――分水嶺」
国立劇場委嘱作品伶楽交響曲第二番「虚階」
「トリオ・インターリンク」―ヴァイオリンとピアノと打楽器のための―
「風光る」笙とピアノのための
オペラ「モモ」
大岡信詩、コーラスと笙のための「朝の頌歌」
水戸室内管弦楽団委嘱曲「汽水域」
「交響曲―ベルリン連詩―」
オンド・マルトノのための「月の陶酔」
「箏と室内オーケストラのための始原」
イン・メモリー・オヴ・トオル・タケミツ「時の佇まいⅣ」
チェロとピアノのための「コズミック・ハーモニー」
古代楽器のための「雲の岸、風の根」
あとがき

著者紹介

一柳 慧(いちやなぎ とし)
作曲家・ピアニスト。
1933年生。高校卒業後、54~57年、ニューヨークのジュリアード音学院留学。58年ジョン・ケージに出会い、彼に師事し、大きな影響を受ける。61年帰国し、自作および日米欧の新しい実験的な音楽の紹介と演奏を行い、さまざまな分野に強い刺激を与えた。66、68年、武満徹と<現代音楽祭オーケストラル・スペースを>開催。フランス芸術文化勲章、尾高賞(4回)、毎日芸術賞、京都音楽賞大賞など受賞。60年代以降、常に創造的出来事の現場に在り、日本の現代音楽の水準を30年以上にわたって作りつづけ、国際的にも高い評価を得ている。代表作に「ピアノとオーケストラのための<空間の記憶>」(81年)、「ヴァイオリン協奏曲<循環する風景>」(83年)、「交響曲<ベルリン連詩>」(90年)など。95年10月には三浦雅士とともにオペラ「モモ」、11月には大岡信とともにモノオペラ「火の遺言」を初演。著書に『音を聴く 音楽の明日を考える』(岩波書店、1984年)。