NTT出版　NTT Publishing Co.,Ltd.

『講座・公的規制と産業』編集にあたって
序章　植草益
　1.電力産業の基本的特徴
　2.日本の電力産業とその問題点
　3.本書の課題と構成
第1章　日本の主要国の電力産業の概要　井出秀樹・森本宜久
　第1節　日本の電力産業
　　1.産業組織
　　2.供給構造
　第2節　アメリカの電力産業
　　1.事業形態
　　2.公的規制
　　3.規制緩和
　第3節　イギリスの電力産業
　　1.事業形態と公的規制
　　2.規制緩和の動向
　第4節　ヨーロッパ諸国の電力産業
　　1.フランス
　　2.ドイツ
　　3.EC統合をめぐる各国の対応
第2章　自然独占性と規模の経済性　新庄浩二
　第1節　規制の根拠
　　1.自然独占性
　　2.規模の経済性と費用の劣加法性
　第2節　電力産業の費用構造:予備的考察
　　1.費用の内訳
　　2.費用項目別の企業間比較
　　3.簡単な回帰分析
　第3節　費用関数による規模の経済性計測
　　1.モデル
　　2.計測結果
　第4節　競争政策に対する含意
第3章　ヤードスティック競争　伊藤規子・宮曽根隆
　第1節　ヤードスティック競争の意義と問題
　　1.ヤードスティック競争の存在意義
　　2.ヤードスティック競争の問題点
　　3.ヤードスティック競争を有効にする条件
　　4.他産業におけるヤードスティック競争
　　5.電力市場におけるヤードスティック競争
　第2節　ヤードスティック競争の計量分析
第4章　公的規制の意義と問題　伊藤成康
　第1節　電力産業と公的規制
　　1.規制の根拠と目的
　　2.電気事業法にみられる規制の実際
　第2節　電力産業規制の成果と問題点
　　1.規制の成果に関する評価基準
　　2.参入規制の問題点
　　3.料金規制の問題点
　　4.プライス・キャップ規制
第5章　料金規制の理論と実際　植草益・松川勇
　第1節　総括原価方式と報酬率規制
　　1.料金規制の目的と原価主義
　　2.公正報酬率規制の意義と問題点
　　3.資本の最適水準決定におけるサービス価値の考慮
　第2節　個別原価配賦方式とラムゼイ料金
　　1.個別原価配賦方式の意義と問題点
　　2.ラムゼイ料金
　第3節　電灯・電力料金体系
　　1.2部料金制
　　2.家庭用料金
　　3.産業用料金
　　4.料金水準の国際比較
　第4節　料金による負荷管理
　　1.ピークロード料金理論と季時別料金制
　　2.プライオリティ・サービス料金理論と随時調整契約
第6章　規制と企業効率　鳥居昭夫
　第1節　規制下で発生する技術非効率
　第2節　技術非効率とX非効率
　第3節　発電部門の技術非効率の推計
　第4節　送配電部門における技術非効率の計測
第7章　電源開発とDSM　浜本和夫・木船久雄
　第1節　電力需要の推移と電源開発の現状
　　1.電力需要の推移と今後の見通し
　　2.電源開発の現状と将来
　　3.新エネルギーと余剰電力購入制度
　第2節　DSM(需要管理対策)
　　1.DSMとは何か
　　2.DSMの背景とインセンティブ
　　3.日本のDSMとそのメニュー
　　4.今後の政策課題
第8章　技術開発の現状と将来　吉村滋
　第1節　発電技術
　　1.原子力発電
　　2.高効率発電技術
　　3.発電コスト
　　4.新エネルギー技術
　第2節　電力輸送技術
　　1.送電システム
　　2.変電システム
　　3.配電システム
　第3節　電気利用技術
　　1.ヒートポンプ技術
　　2.蓄熱・蓄冷技術
　　3.高効率機器の開発
　　4.電気の高度利用技術
　第4節　研究開発体制
第9章　地球環境問題への対処　十市勉・小川芳樹
　第1節　地球環境問題とその国際的な取り組み
　　1.地球環境問題の全体像と取り組み
　　2.地球温暖化問題と取り組み
　第2節　電力産業における地球環境問題への取り組み
　　1.地球環境問題への取り組み全体像
　　2.電力産業と地球温暖化問題
　　3.温室効果ガス対策のための長期の基礎研究と技術開発
　第3節　環境外部費用の内部化と経済手段の適用
　　1.環境外部費用内部化と環境税の理念
　　2.欧米諸国における環境税導入の動き
　　3.エネルギー税制の現状と身近な環境問題
　　4.環境税検討の論点
第10章　本書の要約と展望　植草益
　第1節　各章の要約
　第2節　電力産業の成果と課題
　　1.10電力体制の評価と課題
　　2.規制緩和
　　3.料金制度の改革
　おわりに
付表
索引