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書籍出版

シリーズ企画

真横から見る現代

新シリーズ「真横から見る現代」創刊
編集協力 鈴木謙介

私たちはどんな時代に生き、どういう問題を抱えているのか?
現代社会をとりまく問題を気鋭の著者陣がもうひとつの視点で読みかえる。

46判並製 256ページ程度 ※不定期で刊行

真横から見る現代刊行によせて

 現在の日本を取り巻く環境が複雑かつ多様であり、また、新たな課題に直面していることは、多くの人々が意識するところです。しかし、それが具体的にどのような問題で、どういった解決策を必要としているのかという点では、意見が分かれるだけでなく、「誰が何を問題だと思っているのか」すら、人々に共有されていないという困難があります。
 なぜそれらが共有されないのか。そこには、具体的な現場での実感と、専門家の知識との間の微妙なズレの問題があります。そのズレは、一方が他方を「間違い」とか「無知」と断ずれば解消されるようなものではなく、粘り強い対話と、そのための材料作りによって、少しずつ埋められるものなのです。
 このシリーズ「真横から見る現代」というタイトルには、現場の「下から目線」でもなく、そうした現場を効率性や論理的一貫性の観点から通観する「上から目線」でもなく、誰もが自分の目の前の問題や現場を持っているという前提に立ち、互いが互いの現場を「横から」見通すという意味が込められています。このシリーズが、いま何が共有されるべき問題なのか、それぞれの問題の関係はどうなっているのかということについて考えるための一助となれば幸いです。
 特に若い世代には、専門的な知識というものが持つ、「知ることの喜び」「分かることの快楽」を味わってもらおうと、より上の世代には、自分の隣の人がどんな問題を抱えているかについて知り、新たな視野を獲得してもらおうと、このシリーズは企画されました。読者の皆様にとっての現代社会が、このシリーズを通して豊かなものになるよう、多様な書籍をご提供したいと願っております。

シリーズ・プロデューサー 鈴木謙介

第三回
2011年10月24日 平山洋介「都市の条件」

目次

第1章
住まいとライフコース
第2章
東京バブルスケープ
第3章
若者のライフスケープ
第4章
女性のライフスケープ
第5章
高齢者の住宅資産保有
第6章
住宅保障の論点

第二回
2010年12月9日 橋本努「自由の社会学」

目次

はじめに
 
1章
自由な社会はいかにして可能か?──自由の社会理論
2章
虐げられた者への救済──「卓越(誇り)」原理 その1
3章
崇高なる魂への支援──「卓越(誇り)」原理 その2
4章
自由を生きる意味──「卓越(誇り)」原理 その3
5章
偶有性からの出発──「生成変化」原理 その1
6章
経済的誘因の構築──「生成変化」原理 その2
7章
人工市場の導入──「生成変化」原理 その3
8章
分散統治の術──「分化」原理 その1
9章
分散統治の補完術──「分化」原理 その2
10章
創造の核になる──「分化」原理 その3

第一回
2010年11月12日 小倉紀蔵「ハイブリッド化する日韓」

目次

第一章
「正常化する東アジア」と「異常化する世界」の中の日韓
第二章 
〈J×K 2.0〉・・・相互ハイブリッド化する日韓
第三章
共同体化する日韓
第四章
日韓はどう違うのか
第五章
政治における日韓の交錯
第六章
大衆文化における日韓の交錯
第七章
相互ハイブリッド化時代の韓国研究
おわりに